育児休業を取りたいと思っても、「収入が減るのが不安」と感じる方は少なくありません。2025年4月から始まった「出生後休業支援給付金」は、夫婦で育休を取得した場合に給付金が上乗せされる制度です。条件を満たすと、休業前とほぼ同水準の手取りを確保できる可能性もあります。
目次
1.「出生後休業支援給付金」とは?
出生後休業支援給付金とは、夫婦で協力して育児を行うことを後押しするために創設された制度です。
お子さまの出生後8週間以内に、夫婦ともに一定期間育児休業を取得した場合、通常の育児休業給付金または出生時育児休業給付金に加えて13%分が上乗せされます。
制度の概要
【目的】
出生直後の経済的不安を軽減し、夫婦での育児参加を促進すること。
【給付内容】
通常の育児休業給付金に、13%分が上乗せされ、合計で約80%が支給されます。
2.給付対象者・要件
2-1 対象者
以下の方が対象です。
- 正社員
- パート・契約社員
(※週20時間以上勤務し、雇用保険に加入している方)
2-2 主な受給条件
次の条件を満たす必要があります。
- 育休開始前2年間に 雇用保険加入期間が12か月以上あること
- 原則として、夫婦それぞれが出生後8週間以内に14日以上の育児休業を取得すること
※配偶者が育休を取得できない事情がある場合は、例外的に対象となることもあります。
2-3 支給対象外となる例
次のような場合は、支給対象外となることがあります。
- 育児休業中の賃金が、休業前賃金の80%以上支払われている場合
- 育児休業給付金の支給対象とならない場合
3.給付額・期間の仕組み
3-1 給付率
- 育児休業給付金:67%
- 出生後休業支援給付金:13%
→合計最大80%
3-2 支給期間
出生後8週間以内に取得した育児休業のうち、最大28日分について13%分が上乗せされます。
3-3 支給スケジュール
給付金は、通常2か月ごとに会社が申請を行い、まとめて支給されます。
なお、初回の支給は数か月後になることもあります。
手続き自体は会社が行いますが、早めの相談・申出・書類提出をすることが大切です。
3-4 実質手取り10割相当になるケースも
給付金は非課税であり、育児休業中は社会保険料も免除されます。
そのため、
給付率80%+社会保険料免除
により、実質的に休業前とほぼ同じ手取り額(手取り10割相当)となるケースがあります。

※実際の手取り額は、所得税率や扶養状況などにより異なります。
※休業開始時の賃金日額には上限額が設定されています(2025年8月1日時点で16,110円。毎年8月1日に改定)。給与が約48万円以上の方は上限に達する可能性があり、この場合は上限額での支給となります。
4.申請方法・必要書類
申請は、通常会社(人事・総務)がハローワークへ代理申請します。
必要書類の例:
- 母子健康手帳の写し(出生の確認ができる部分)
- 振込口座情報
- 配偶者の育児休業取得状況がわかる書類 など
※必要書類は勤務先により異なる場合があります。
5.まとめ
出生後休業支援給付金を活用することで、お子さまの誕生直後の大切な時期も、経済的な不安を軽減しながら育児に専念することができます。
まずは受給要件を確認し、パートナーと育児休業のスケジュールについて話し合ってみましょう。
不明点がある場合は、会社の担当部署やハローワークなどの窓口に相談することで、安心して手続きを進めることができます。











