新生活が始まり夏を迎える皆さんにとって、暑さと湿気による体調不良、いわゆる「夏バテ」は避けたいものです。特に、新しい環境や生活習慣に慣れる最中に夏バテになると、体力や気力が奪われ、日常生活に支障をきたすこともあります。今回は、夏バテの原因とその対策について詳しく解説いたします。

夏バテとは?

夏バテとは、暑さや湿気、強い日差しによって引き起こされる体調不良の総称です。主な症状として、食欲不振、倦怠感、頭痛、めまいなどが挙げられます。特に、新生活を始めたばかりの大学生や社会人は、環境の変化に適応する過程でストレスを感じやすく、その結果、夏バテを引き起こしやすくなります。また、現代では冷房が効いているオフィスやお店、電車などの空間と外の厳しい暑さとの気温差で自律神経が乱され、体調がすぐれない原因になっていることも。屋内にいるときは、カーディガンやパーカーなど羽織物を活用し、体が冷えすぎないように気を付けましょう。

夏バテ対策

新生活では慣れない環境で、気付かないうちに疲れやすい状況になっていることもあります。夏本番の暑さがやってくる前に、次の6つの対策を試してみてください。

1. こまめな水分補給を心がける

暑い夏の日は水分をこまめに摂ることが大切です。水分補給をしないでいると、体内の水分が不足し、夏バテや脱水症状、熱中症などの原因となります。暑い日は、常に水筒やペットボトルを持ち歩き、こまめに水分を摂る習慣をつけましょう。特に、スポーツドリンクや麦茶など、ミネラルを含む飲料を選ぶとよいでしょう。

2. 栄養バランスの良い食事をとる

夏バテ予防には、栄養バランスの良い食事が欠かせません。ビタミンCやビタミンEを豊富に含む野菜や果物、たんぱく質を摂ることがおすすめです。また、夏野菜や旬のフルーツを取り入れることで、さらに栄養価の高い食事を楽しめます。

3. 適度な運動を取り入れる

適度な運動は、体力向上や新陳代謝の促進に役立ちます。夏は暑さによる体力の低下や疲労感が出やすいため、軽いストレッチやウォーキング、ヨガなどの運動を取り入れることで、体調を整えることができます。朝や夕方の涼しい時間帯に軽い運動をすることで、体をリフレッシュさせましょう。

4. 冷房の使い方を工夫する

冷房の温度設定を適切にし、外気との温度差をあまり大きくしないように心がけましょう。室内の外気温との差は5度以内に設定しておくと、自律神経の乱れがおきにくいのでおすすめです。寝るときにはタイマー機能を使って冷房を調整し、冷えすぎを防ぐことが大切です。

5. 十分な睡眠をとる

質の良い睡眠は、夏バテ予防に効果的です。涼しい環境で快適に眠るために、寝具や寝室には冷感マットやタオルケットなどを取り入れてみるのも効果的です。また、就寝前にリラックスする習慣を取り入れ、生活リズムを整えることでスムーズな入眠につながります。

6. 自分のペースを大切にする

新しい生活に慣れるまでは、無理をせず自分のペースを大切にしましょう。無理なスケジュールや他人との比較によるストレスは、体調不良を引き起こす原因になります。自分の体調や気持ちを優先し、無理をせずに生活することが大切です。

夏バテの時に食べたいもの

夏バテになってしまったら、無理せずに水分や食事をとりしっかり休むことも大切です。下記の栄養素と食材を取り入れることで、夏バテの解消につながりますよ。

タンパク質

タンパク質は体力を維持し、疲労回復を助ける重要な栄養素です。肉類、魚類、豆類、卵などに豊富に含まれており、これらをバランスよく摂取することが重要になります。

ビタミンC

ビタミンCは骨などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必要な栄養素で、さらに日焼けを防いだり、ストレスやかぜにも抵抗力を強めてくれます。柑橘類、キウイ、イチゴ、ピーマン、ブロッコリーなどの果物や野菜に多く含まれています。

ビタミンB1・B2

ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、疲労回復に効果的な栄養素です。特に、積極的に取ってほしい栄養素でもあります。ビタミンB1は豚肉、玄米、ナッツ類に、ビタミンB2はレバー、乳製品、アーモンドなどに含まれています。

ミネラル

ミネラルは体の機能を調整し、汗で失われた成分を補います。特にマグネシウムやカリウムが重要で、バナナ、アボカド、ほうれん草、ナッツ類に多く含まれています。

クエン酸

クエン酸は疲労物質である乳酸の分解を助け、エネルギーの生成を促進します。レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、お酢、梅干しなどに豊富に含まれています。さっぱりとした味付けで食べやすいのもうれしいポイントです。

まとめ

新生活を迎える皆さんにとって、夏バテは大敵です。しかし、適切な対策を講じることで、夏の暑さを乗り切ることができます。バランスの良い食事、水分補給、冷房の使い方、質の良い睡眠、適度な運動を心がけ、健康で快適な夏を過ごしましょう。