9月1日は防災の日です。1923年9月1日に発生した東日本大震災をきっかけに、2011年に制定されました。この日を通じて、地震や津波などの災害に対する正しい知識や行動を身につけることにより、災害時の被害を最小限に抑えることができるようになることが期待されています。
皆さんは、防災グッズの準備はお済みですか?この機会に、自宅の防災対策について見直してみましょう。
最低限用意しておきたい防災グッズ
食料
非常食は、最低でも3日分を備蓄することが推奨されています。
大災害が起きると電気、水道、ガスといったライフラインの停止に加え、物流機能の停止により食料の供給も滞ります。これらの復旧には3日かかるとされています。
また、救命活動では、災害直後の72時間(3日間)が重要視されており、「黄金の72時間」とも呼ばれます。この期間は被災者を高い生存率で救助するための時間であり、最優先されます。
以上の理由から、災害後の最初の3日間は自分自身の備蓄に頼る必要があります。最低限3日分、できれば7日分以上の備蓄を心がけましょう。食事の必要量は年齢、体型、食生活によって異なります。家族全員が十分に食べられるだけの食料を知るために、普段の食生活を観察しておきましょう。
具体的には、下記のような食品が非常食に適しています。
- アルファ化米
水やお湯を加えるだけで調理できる特殊なお米のことで、乾燥状態で袋に入っているため、3年から7年程度長期保存が可能です。
- フリーズドライ食品
お湯や水を加えるだけで完成する惣菜やご飯、麺類などの食品で、一般的に3年から5年程度の長期保存が可能です。
- 非常食用パン
保存用の缶やレトルトパウチに入っているパンで、5年から7年程度の長期保存が可能です。
- レトルト食品
おかゆやスープ、惣菜など幅広いメニューがあり、電子レンジやお湯がなくてもすぐに食べられるものがあります。一般的には3年から7年程度の長期保存が可能です。
- 缶詰
主菜や副菜として利用できる食品で、ふたを開けるだけで食べられます。一般的に2年から3年程度保存できます。
- お菓子
ビスケットやチョコレート、クッキー、ようかんなど、非常食として適しています。特に甘いお菓子は非常時のストレス低減に役立つとされています。これらのお菓子も長期保存が可能です。
飲料水
1人あたり1日に必要な飲料水の目安は3リットルとされています。
飲料水も食料と同様に3日分の備蓄が理想のため、1人あたり「1日3リットル×3日分=9リットル」が目安となります。
ただし、大災害時には1週間分の備蓄が望ましいとされているため、可能であれば7日分を備蓄しておくと、万一の際にも安心です。
簡易照明
懐中電灯やランタンなどの簡易照明は、最低でも1つ用意しておきましょう。家族がいる場合は、人数に応じて2つ以上必要です。
懐中電灯は持ち運びがしやすいため、避難時に足元や行先を明るくするための明かりとして使えます。一方、ランタンは広い範囲を照らすため、停電時に役立ちます。長時間使用できるため、停電が長引く場合にも便利です。
懐中電灯とランタンを両方準備しておくことが理想ですが、最近では懐中電灯とランタンの2wayで使えるタイプもあります。
また、簡易照明と合わせて電池も忘れずに用意しておきましょう。
モバイルバッテリー
災害時には、家族との連絡や情報収集にスマートフォンが役立ちます。夜間に照明がない場合にライト代わりとして使うこともできます。
停電時にもスマートフォンの充電ができるように、モバイルバッテリーを用意しておきましょう。
防寒具・ブランケット
保温用にブランケットや毛布などを用意しましょう。停電が発生するとエアコンやファンヒーターなどは使用できないため、冬季には防寒対策が非常に重要です。
とくに、アルミシートのブランケットなどかさばらないタイプがおすすめです。家族の人数に応じて必要な数を用意しておきましょう。
簡易トイレ
地震や台風などの災害が発生すると、水道管が破損して断水することがあります。そうなると、水洗トイレを利用することができません。
また、災害によって建物が倒壊したり、便器が破損してしまったりと物理的に使えない場合も考えられます。
災害発生時、被災していない地域からは仮設トイレが運ばれてくることがありますが、必要な数の仮設トイレが避難所などに到着するまでには時間がかかります。
これらの理由から、災害時の備えとして簡易トイレを準備することは非常に重要です。
衛生用品・生理用品
非常時にも健康を維持するためには、衛生用品も忘れずに準備することが大切です。
具体的には以下のような衛生用品を備えておくのがおすすめです。
- マスク
- 手指消毒用アルコール
- ウェットシート
- 歯ブラシ など
また、女性の場合は、生理用品を1周期分程度を準備しておくようにしましょう。中身の見えないゴミ袋もあると、捨てるときに困りません。
小さな子どもがいる場合は、おむつやおしりふきも忘れず用意しましょう。
救急用品
災害現場では、打撲ややけど、切り傷などの外傷を負いやすいものです。災害時には医療機関も機能しづらいことがあり、即座に診察を受けることができるかは分かりません。そのため、緊急時の応急処置は自分たちで行う必要があります。自身の安全を確保するためにも、災害用の救急セットを備えておくことは防災対策として重要です。
具体的には、下記のような救急用品を用意しましょう。
- ばんそうこう
- 消毒液
- ガーゼ
- 包帯
- はさみ
- ピンセット
- 爪切り
- 綿棒 など
また、普段飲んでいる薬がある方は救急セットに入れておくと安心です。
その他、季節や家族の構成に合わせて必要なものを用意しましょう。
おすすめの防災セット
防災グッズは、セットになっているものを選べば準備の手間を省くことができます。
- 防災士監修 2人用防災セット
https://store.shopping.yahoo.co.jp/safety-japan/10002068.html
防災士監修の、最低限必要なものが入った防災セット。防災セットはさまざま販売されていますが、どれを選べばよいかわからないという方にはこちらがおすすめです。
- sonae+ 防災バッグ 1人用
https://item.rakuten.co.jp/next-online/10000183
おしゃれなリュックに入っていて、家の常に見える場所に置いておきやすい防災セット。被災経験のある女性防災士が監修しています。
- pioma 在宅避難用防災ボックス
https://item.rakuten.co.jp/pioma/usk-b-002
在宅避難用の防災セットで、3日分の食料や水、カセットコンロなども入っています。スタイリッシュなデザインのボックスでインテリアにもなじみやすいです。
まとめ
いざというときに困らないために、防災グッズの準備は非常に重要です。自分や家族の命を守るためにも、最低限の用意は欠かせません。防災の日を機に、必要な備えを考えてみてはいかがでしょうか。