大学生活は知識を深め、将来のキャリアに備える大切な時期です。卒業までに取得しておきたい資格にはさまざまな選択肢がありますが、特に将来の職業や興味に合わせて選ぶことが重要です。この記事では、新生活を始めた大学生に向けて周りと差がつく資格12選を紹介します。

Web系資格

1. MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

MOSは、マイクロソフト社が主催しているExcel・Word・PowerPointなどのMicrosoft Office製品の知識・操作スキルを客観的に評価・証明するための資格試験です。特に、多くの企業が導入している場合が多く、汎用性が高い資格です。特に、Excelの取得がおすすめで、資料作成やデータ分析など実務に直結するスキルを身につけられます。さらに、MOSを取得することは実践的なパソコンスキルを有することの証明となり、就職・転職時のアピールとして活用できたり、取得しているだけで給料が上がったりする場合もあります。

基礎的なスキルの「一般レベル(スペシャリスト)」と、より高度な機能が身につく「上級レベル(エキスパート)」の2つのレベルが設定されています。業務として使われるレベルなら、一般レベルで事足りますが、より効率的な作業を目指すならExcelだけでも上級レベルまで取得しておくといいでしょう。

https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html

2. Google アナリティクス認定資格

Googleアナリティクスは、Webサイトのアクセス解析に使われるツールの1つで、Webサイトの運用やマーケティングに必須なツールです。無料で使えるため、多くの企業で導入されています。そして、Google アナリティクス認定資格はこのツールに関する習熟度を認定する資格です。Webサイトの運営やWebマーケティング、Web広告などに携わっていきたいと考えている方に特におすすめです。資格の取得を進めていく中で、Googleアナリティクスの基礎が学べ、ツールの扱い方などスキルとして取得できるので、アピールポイントにもなるでしょう。また、受験料は無料でいつでも取得できるので、挑戦しやすい資格でもあります。ただし、有効期限は1年と定められているので注意が必要です。

https://skillshop.exceedlms.com/student/path/525062-google

3. Google 広告認定資格

こちらもGoogle広告と呼ばれる、Web広告に必要なツールについての知識やスキルを認定する資格です。Google広告は、Googleで検索したときに表示される広告やYouTubeを見ているときに表示される広告などを掲載する際に使用されるツールです。こちらも無料で使えるため、多くの企業で導入されています。Web広告は、目的によりさまざまな方法があり、Google広告認定資格では9種類に分かれて取得できます。それぞれの特徴を理解しておくと、大きなアピールポイントになるので、Googleが提供しているe-learningや本、ブログ記事などで学習してみてください。前述した資格と同様で有効期限は1年です。

https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog/list?category_ids=2847-google

4. Web検定

Web検定は、社団法人全日本能率連盟登録資格で、Webに関わるすべての人を対象としています。仕事でWebを活用する際に必要な標準的な知識を有するWebアソシエイト、その他専門的な知識であるデザイン、ディレクション、プロデュースの4つの検定試験があります。Webアソシエイトは、他3つ職種の重要知識が集約された資格なので、Web業務を幅広く知りたい人や初心者向けの内容とされています。まずは、この資格から受験するのがおすすめです。

https://webken.jp/exam

5. ITパスポート

大学生になるとよく耳にする国家資格ですよね。IT系の企業に就職を考えているなら、取得しておくことをおすすめします。技能・スキルを取得するというよりかは、IT知識の基礎を満遍なく学べる資格です。勉強する過程で覚えた単語は、社会に出てからも役に立つ物が多く、一足先に基礎を固めて、周りと一歩差をつけられます。さらに、この資格を足がかりに情報セキュリティマネジメントの分野を深堀りしていくと理解が高まります。

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html

6. 基本情報技術者試験

IT系の就職に活躍する資格の1つです。将来、ITエンジニアを希望している人なら、しっかりと基礎を学べて、その後の応用スキルにも役立ちます。ITパスポートとの違いは、ITに関する幅広い知識を確認するのがITパスポートで、システムの設計や開発・運用、必要な仮想言語を題材にした論理的思考を問う問題など、ITエンジニアとしての専門的な知識を確認するのが基本情報技術者試験です。IT業界の中で、どのような存在になりたいのか想像しておくことが大切です。

https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html

社会で役に立つ資格

上記で説明した資格以外にも、一般的に役立つ資格の取得もしておくことで多角的な視点を養い、どんな場面でも活躍できる人材に近づきます。専門的な知識の取得と一緒に勉強しておくといいでしょう。

7. 日商簿記3級・2級

簿記は、企業の経営活動を記録・計算・整理して、企業の経営や財政状態を明らかにする技能です。どんな会社に入社したとしても、資格で学んだ知識や能力を活かせます。また、3級と2級は最近ネットで受けられ、手軽な点も魅力的な資格です。合格基準も3級であれば、70%程度で比較的難易度も高くありません。

8. FP(ファイナンシャルプランナー)

FP(ファイナンシャルプランナー)とは、金融、税制など専門的な知識を備え、人生の夢や目標をかなえるために経済的な側面から実現に導き、サポートする専門家のことです。ライフイベントを考慮した資金計画を立てることが求められるため、社会保険制度や資産運用、税金など暮らしに必要な知識とスキルを身に付けられる国家資格です。まずは、比較的取得しやすい3級FP技能士から受験し、徐々に専門的な知識をつけていきましょう。

https://www.jafp.or.jp/confer/about_fp

9. TOEIC

グローバルな企業や世界で活躍したい方におすすめなのが、TOEICです。TOEICとは、日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテストのことです。4技能(聞く・読む・話す・書く)すべての英語コミュニケーションスキルを測定できます。就職活動では、TOEICの点数を記載する欄を設けている企業も少なくありません。アピールできる目安は、TOEIC全体の平均点が600点であることから、600から700点以上の得点とされています。語学は、学習時間も多く必要になる分野であるため、時間に余裕のある大学1年生から対策しておくと安心でしょう。

https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01.html

10. 普通自動車第一種運転免許

普通自動車第一種運転免許は、どんな業界でも役に立つ資格の1つです。この資格があれば、日本国内の公道などを自動車やバイク(原動機付自転車)で走行できます。ただし、免許を取得するためには、一般的には教習所に通って学科試験と実技試験に合格する必要があります。さらに、取得費用が平均約25万円から30万円かかるため、時間とお金がかかる資格でもあります。直接試験という方法なら、最低限の費用で抑えることも可能ですが、難易度が高いためデメリットを考慮したうえで、検討することが大切です。

11.宅地建物取引士資格試験

宅地建物取引士資格試験は、不動産の売買や賃貸物件のあっせんする際に契約の根幹に関わる重要事項の説明ができるようになる資格です。不動産に関する重要事項の説明は、資格を持つ宅建士だけとされており、不動産取引する会社では従業員5名につき1名以上の宅建士の設置が義務付けられています。そのため、資格を所有していれば不動産業界で重宝される人材になれます。また、毎年1回行われる試験の合格率は、約15%から17%と難易度としては難しい資格です。しっかりと試験対策ができるよう、時間を確保して臨みましょう。

12. 興味のある資格

就職に有利といっても、合格するだけでは意味がありません。資格を取得し一定の知識がついたうえで、業務に活かしたり、役立てたりしていくことが重要なポイントです。そのため、自分が興味を引かれる資格を勉強していくといいでしょう。例えば、服が好きならパーソナルカラリストの検定に挑戦し、配色のルールや色彩のセンスを磨くことに時間を費やし、スキルを高めていくのも手です。資格取得に挑戦したことで、就活の幅が広がる可能性もあるので、まずは何かしら挑戦してみましょう。

これらの資格は、将来のキャリアに役立つだけでなく、自己成長にもつながるものばかりです。新生活を始めた大学生は、自身の将来を見越し、就職活動にも活用できる資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。